ガンプラやプラモデルをはじめたいと思った時に、最初はどんな道具を揃えればいいのか、正直わからない所ですよね。
実際に作ったことがある経験者さんでも、どんな道具を持っていたほうがいいのか、結構手探りでいろいろ試されている方も多いはず・・・
そこで今回は、これは揃えておいたほうがいいという道具や、実際にスタッフが使用している物も含めたおすすめ商品をご紹介していきます。
そして、記事の最後の方では組立てただけの素組状態でもかっこいいプラモデルを、更にワンランク上の仕上がりにする方法についてご紹介。いつもは素組までで満足されている方にも、是非お読みいただいてお試し頂けると幸いです。
1.揃えておいたほうがいい道具や工具
プラモデルを作る際に最低限揃えておいたほうが良い道具をピックアップしてみました。紹介している商品に関してはスタッフが実際に使っている物や、オススメの道具となりますので、必ずしも同じ商品でなければいけないという訳ではありません。
お店や大手の通販サイトでは初心者向けのツールセットなども販売されていますので、最初はそういった物を購入してみて、それぞれの道具の役割について学んでみるのもよろしいかと思います。
道具は高ければ良いという物でもありませんので、今回の記事を参考にして頂き、いろいろな道具を試しながら自分にあった道具を見つけてみて下さい。
1-1.ニッパー
プラモデルはランナーと呼ばれる枠とパーツが一体化した状態で販売されています。ニッパーは、ランナーからパーツを切り離す際に使用する道具になります。
ニッパーもピンからキリまでありますが、良いニッパーになると切断力に優れているので、切断時にほとんど抵抗感を感じずに切れたり、切断面が滑らかで白化しないためその後の処理が楽になる利点はあります。ただ、切れ味を求めたモデルは強度が伴っていない部分もあるため、取扱には注意が必要です。
ハサミや爪切りで代用される方もいらっしゃいますが、使いやすさの点では模型用のニッパーが一番使いやすいかと思います。
『バンダイスピリッツ エントリーニッパー』
[https://bandai-hobby.net/]
ガンプラの発売元でもあるバンダイが発売した初の公式ニッパーがBANDAI SPIRITSの「エントリーニッパー」です。
安いニッパーだと切れ味が悪くて、すぐに刃のズレが生じて使えなくなるイメージがありますが、「エントリーニッパー」は受け側の刃にV字の溝を設けて刃のズレが起こりにくい設計が施されています。
また、ニッパーの大きさがかなり小さめに作られているので、手の小さいなお子様や女性などにもおすすめです。(成人男性には小さくて使いにくいかもしれません)
現在は「ブルー」「レッド」「ホワイト」の3色が販売されいて、2021年3月には新たに「グレー」と「ピンク」も登場します。
せっかく使う道具なのですから、色を選べるのは嬉しいですよね。
商品名の通り入門向けのニッパーになりますので、他社の高価な薄刃ニッパーと比べると切断面の綺麗さなど切断力では劣る部分はありますが、実売価格600円という安価で、切れ味もそこそこあり、しかも頑丈ということでコストパフォーマンスはかなり優れた商品になっていますのではじめてのニッパーとしてはイチオシの商品です。
定価:715円(税込)
実勢価格:600円前後
AMAZON商品ページ
『タミヤ 薄刃ニッパー (ゲートカット用) 74035』
[http://www.tamiya.com]
元々発売されていた「精密ニッパー」の刃先を小さくしたモデルになります。刃先が薄く、小さくなっているので、部品とランナー間の隙間が狭い商品にも使いやすくなっています。切断力と強度のバランスがいいので最初の1本にオススメいたします。
元々のモデルになる「精密ニッパー」は私自身も所持していて、それこそ軽く10年以上使っていますが、今でも問題なく使用できる程に長持ちしてくれています。そういった点でもタミヤの製品は安心して使用して頂けるので個人的にオススメしています。
定価:3,132円(税込)
実勢価格:2000円台前半
AMAZON商品ページ
『ゴッドハンド アルティメットニッパー5.0』
[https://www.godhandtool.com]
作業工具専門メーカーがプラモデル専用のニッパーとして開発。極薄の刃と片刃構造で今までに無いような切断面のキレイさで人気のニッパーです。
模型用としては珍しい片方にのみ刃がついた片刃構造と極薄の刃による切れ味の良さで、従来のニッパーでは起こりがちな切断面の白化が起きず、キレイな切断面が特徴。他のニッパーに比べると刃が薄いために強度で劣る点があり取扱いには注意が必要ですが、切れ味の良さと切断面のキレイさから愛用者の多いニッパーです。
本体には究極と刻印が入っていますが、限定モデルとしてキャラクターの刻印が入った物が販売されるときもあります。
定価:5,184円(税込)
実勢価格:5,000円前後
AMAZON商品ページ
1-2.デザインナイフ
ニッパーで切り離したパーツに残っているランナーの処理やパーツの加工。大工道具のカンナの要領で刃を立てての表面処理。それこそピンセットの代わりや、デカール貼りなどにも使用できるためマルチツールと称する人がいるほど、多彩な使い方ができる道具です。
カッターナイフでも同様の事は可能ですが、持ち易さや刃の角度の違いなどら、プラモデルの製作についてはデザインナイフの方をおすすめします。
『NTカッター デザインナイフD-401P』
他社からも同サイズのデザインナイフが発売されていますが、こちらのナイフをおすすめする理由は最初から角度の異なる刃が2種類付属しているため用途に応じて刃を交換して使用することが可能な点にあります。
付属している刃は”30°””45°”の2種類で、30°は角度が浅く先端が細くなっているので細かな作業に適し、45°は力をかけやすいので力を要する作業に向いています。
「D-401P」には5色のカラーバリエーションがありますので、気に入った色が選べる点でもおすすめです。
定価:432円(税込)
実勢価格:200円台後半
ヨドバシカメラ商品ページ
『タミヤ モデラーズナイフ』
[http://www.tamiya.com]
同社のデザインナイフや上記のNTカッター製品に比べ、ひとサイズ大きい刃が使用可能なナイフで、付属している刃の角度は32.8°になります。
同タイプのナイフはオルファからも販売されていますが、タミヤ製の方はボディを多角形にしてホールドしやすく、更には転がっても止まるように突起が追加されているなど、よりモデラー向けの改良が施されています。モデラーズナイフは別売されている”曲線刃”などの刃も使用が可能ですので作業の幅が大きく拡がります。
定価:1,026円(税別)
実勢価格:700円台なかば
AMAZON商品ページ
『タミヤ モデラーズナイフPRO』
[http://www.tamiya.com]
使用できる刃は上記のモデラーズナイフと同じですが、こちらは刃の受け部分が金属になり、サイズも一回り大きくなっています。そのため”曲線刃”などの大きいサイズの刃などを使用するのであればこちらの製品のほうがおすすめです。
製品は最初から直線刃3枚、曲線刃2枚、平刃2枚が付属しています。
定価:1,944円(税別)
実勢価格:1,400円前後
AMAZON商品ページ
デザインナイフ用の刃の種類
デザインナイフ用の刃は刃先の角度や刃自体の大きさがそれぞれ異なります。
刃先が細い物は細かい作業に向いていて、45°は垂直に力をかけやすいので力を要する作業に向いています。
刃の大きさは作業内容によって使い分けている方が多く、作業対象や範囲が大きい場合には大きい刃を使用したほうが効率良く作業が可能です。
【45°、30°】
NTカッターのD-401Pやタミヤのデザインナイフで使用可能
【32.8°】
タミヤのモデラーズナイフやモデラーズナイフプロ、オルファのアートナイフで使用可能
【23°、曲線刃】
タミヤのモデラーズナイフやモデラーズナイフプロ、オルファのアートナイフで使用可能
1-3.金属製ヤスリ
耐久性が高く、金属などにも使用できるため幅広い用途に使用できます。
紙やすりに比べ目が荒いため、その切削力を生かして、プラモデルの角を際立たせるエッジ出しや、表面の処理。大まかなヤスリがけを金属製ヤスリで行い、その後に紙やすり等で整えるという使い方もできます。金属製ですので末永く使用することが出来ます。
『タミヤ ベーシックヤスリセット (細目ダブルカット)』
[http://www.tamiya.com]
平ヤスリ・丸ヤスリ・半丸ヤスリの3本セットになります。目は細目になるので削った跡はそんなに荒れませんので、ゲート処理におすすめです。(一番目が細かいのは油目、細目はその一つ上の大きさです。) サイズも他のベーシックヤスリに比べ小さいサイズになっているのでプラモデル製作にも向いています。
定価:648円(税込)
実勢価格:500円台前半
ヨドバシカメラ商品ページ
『柄沢ヤスリ 五万石印 プラスチックヤスリ』
[https://www.yodobashi.com]
発売当初からその切削力の凄さからネット上で話題になり、今でも人気の高い金属製ヤスリです。
元々プラスチックのバリ取りや表面仕上げのために開発された商品という事もあり、目が単目で削った跡がキレイに仕上がります。最近は”五万石印”の名称の方が一般的になってきましたが、古いユーザーは発売当初の代理店であるホビーショップの”ダディズポケット 神戸スキヤキ”にちなんで”スキヤキヤスリ”と呼ぶ方も多くいます。
定価:1,836円(税込)~
実勢価格:1,600円台~
ヨドバシカメラ商品ページ
『シモムラアレック シャインブレード』
従来のヤスリはタガネを打ち込んで目を起こすのに対して、シャインブレードはコンピューター制御で削り出すCNCフライスを用いることで目を削り出しています。
その独特な削りだし形状から、従来から問題とされていた削ったカスが貯まる目詰まりも解消され、更には素材にサビにも強いステンレスを用いることで水洗いしていつもきれいな状態を維持できます。
切削力も高く、裏と表で目の粗さが異なるため1本あればいろいろ使えて便利です。
定価:3,672円(税込)
実勢価格:3,600円台
AMAZON商品ページ
単目?ダブルカット?細目? 金属製ヤスリの用語について
金属製ヤスリの製品紹介などに書かれている細目、単目、ダブルカットなどはヤスリの目の形状を説明した用語になります。
単目は1方向にだけ等間隔に溝が付いている状態の物で、ダブルカット(複目)はそれに交差するかたちでもう一本の溝が等間隔付いてい物を挿します。
また、細目は溝と溝の間の間隔(深さ)を表す用語で、間隔が広い方から粗目、中目、細目、油目と呼ばれ、細目や油目は目が細かいので製品によってはそのまま仕上げ用としても使用可能です。
1-4.その他のヤスリ
『タミヤ フィニッシングペーパー』
[http://www.tamiya.com]
紙やすりと言うといろいろなメーカーから販売がされていますが、タミヤ製は粒子の精度が高いため、粒子が均一で深い傷が付きにくい上、特殊な加工で目詰まりもしにくく、水を用いた水研ぎも可能なためプラモデルで使用するのであれば、こちらを選んで頂いたほうが間違いはありません。
400番(#400)のように数字が書かれていますが、数字が小さいほど目が荒くなっていきます。タミヤでは180~2000番まで段階的に商品が用意されているので、必要に応じて番手を選ぶことが可能です。また、”荒目セット””細目セット””仕上げセット”と言った用途に合わせたセットもありますので、最初はこちらを購入して自分の作業にあった番手を探してみるのも良いかと思います。
ベースが紙製のため耐久性は低いですが比較的安価なためコストパーフォマンスには優れています。
定価:124円(税込)~
実勢価格:100円前後~
ヨドバシカメラ商品ページ
そのままでも使えますが、あて木などをして使用したり、写真のように自分でプラ板などに貼り付けて使用するなど使い方は様々あります。
『タミヤ 研磨スポンジシート』
[http://www.tamiya.com]
ベースの素材にスポンジを使用しているため柔軟性があり、凹凸のある表面や曲面などを磨くのに向いています。
目の粗さは上記のフィニッシングペーパーとほとんど同じですが、スポンジシートは更に3000番が販売されています。
定価:302円(税込)
実勢価格:200円台なかば
ヨドバシカメラ商品ページ
1-5.接着剤
プラスチック製の部品同士を接着するために使用します。
最近は接着剤を使用せずにパーツ同士をはめ込むだけで完成できる物が多くなってきましたが、パーツの破損や補修をする際にはあると便利な道具です。
『タミヤセメント(角びん)』
[http://www.tamiya.com]
もっとも一般的な白い蓋のタミヤセメントです。昔から販売されているため見たことがあるという方も多いのではないでしょうか。下記の緑の蓋の流し込みタイプと比べて粘度が高く乾燥までに時間がかかりますが、しっかりと接着ができます。
パーツ同士をしっかりと溶かして接着するため、パーツ同士の合わせ目消しなどにもよく使用されています。オレンジ色で六角形の瓶に入ったものもありますが、中身は同じで容量が異なるだけです。
定価:216円(税込)
実勢価格:150円前後
ヨドバシカメラ商品ページ
『タミヤセメント(流し込みタイプ)』
[http://www.tamiya.com]
緑の蓋が目印の流し込みタイプのタミヤセメントになります。
白い蓋に比べて粘度が低いため、パーツ同士を合わせてから隙間に流し込んで使用することができます。
白い蓋よりも乾燥が早いため乾燥に時間を取られる事がなく、スピーディーに作業が進められます。速乾タイプも販売されています。
定価:324円(税込)
実勢価格:200円台前半
ヨドバシカメラ商品ページ
『タミヤ リモネンセメント』
[http://www.tamiya.com]
有機溶剤特有の刺激臭が無いため、あのシンナー臭が駄目な方にはこちらがおすすめです。緑の蓋と同じく流し込みタイプとなりますのでパーツ同士を組み合わせてから隙間に流し込んで使用できます。
接着までに少し時間はかかりますがしっかりとした接着が可能です。商品名のリモネンは柑橘類から抽出された成分なので、ほのかにオレンジの香りがします。(ABS素材は接着できません)
定価:302円(税込)
実勢価格:200円台前半
ヨドバシカメラ商品ページ
1-6.カッターマット
プラモデルを作る際に、刃物や溶剤を使用しますので、机を傷つけたり汚さないように下に引いて、このマットの上で作業するのをおすすめします。材質等にこだわらなければ、100円ショップで販売されている物でも問題はないかと思います。
『カッティングマット(A4サイズ/グリーン)』
[http://www.tamiya.com]
表面にザラつきがあり滑り止め効果もあるので、カッターやナイフで作業をする際に安全に作業が可能です。サイズはA4よりも少し大きなサイズになります。
定価:1,296円(税込)
実勢価格:1,000円前後
ヨドバシカメラ商品ページ
『カッティングマットα(A5サイズ/ブルー)』
[http://www.tamiya.com]
従来のA4サイズの半分の大きさになるA5サイズのコンパクトなカッティングマットです。表面の素材もクリアータイプになり上に乗ったパーツの視認性がアップ。ゴム特有の臭いも抑えられています。
定価:842円(税込)
実勢価格:700円前後
ヨドバシカメラ商品ページ
2.あると便利な道具や工具
これがないとプラモを作れないっと言うわけではありませんが、あると便利な道具や工具類をピックアップしてみました。大体は1章でご紹介した道具で作業はできますが、この章ではその作業が更に効率よくなる道具についてご紹介をしていきます。
2-1.カッターナイフ
デザインナイフと同様に、ニッパーで切り離したパーツに残っているランナーの処理やパーツの加工。大工道具のカンナの要領で刃を立てての表面処理。プラバンの切り出しなどに使用します。デザインナイフよりも刃が大きく、刃の角度も付いていないため、より力を入れた作業などに向いています。
『タミヤ クラフトカッター』
[http://www.tamiya.com]
一般的なカッターナイフですが、タミヤらしく握りの部分にゴムが貼り付けられていて滑りにくくなっています。替刃は純正以外にもオルファからでている刃幅が9mmの小型刃がそのまま使用可能です。
オススメの替刃はオルファからでている鋭角研磨で切れ味を重視した「特専黒刃(小)」ですが、本当に切れ味が良いので使用の際には注意を。
定価:518円(税込)
実勢価格:300円台後半
ヨドバシカメラ商品ページ
『タミヤ 精密カッター』
[http://www.tamiya.com]
刃先の角度が30°の鋭角刃が使用可能なカッターです。刃先が細いので狭い隙間でも刃先が届き、デカールのカットや細かい作業に向いているカッターになります。替刃は純正以外にもオルファから販売されている「細工カッター替刃」が使用可能です。
定価:842円(税込)
実勢価格:600円台なかば
ヨドバシカメラ商品ページ
2-2.マスキングテープ
塗装するさいに塗りたくない部分に貼り付けて、塗り分けに使用するテープです。接着力はありますが、剥がした跡に糊の跡がつかないため、パーツの仮止めなどにも使用します。
『タミヤ マスキングテープ』
[http://www.tamiya.com]
いろいろなメーカーから発売はされていますが、タミヤ製は柔軟性があり、曲面などに貼り付ける際にもテンションを掛けながら貼り付ける事で隙間なく貼り付けることが可能です。
マスキングテープのロールの側面部分にホコリやゴミが付着すると、塗り分けなどの際にそれらの付着物が邪魔になりますので、専用のケースに入れた状態で使用・保管しておくのがベストです。
定価:270円(税込)~
実勢価格:200円前後~
ヨドバシカメラ商品ページ
『タミヤ 曲線用マスキングテープ』
[http://www.tamiya.com]
一般的な紙製のマスキングテープよりも柔軟性が高く、伸縮性もあるため、曲面などでもなめらかで綺麗な曲線に貼り付けることが可能です。マスキングテープではシワが出てしまうような場合でもこちらの曲線用であれば対応が可能です。
定価:496円(税込)~
実勢価格:300円台後半~
ヨドバシカメラ商品ページ
2-3.ピンセット
細かな部品を掴んだり、デカールやシールの貼り付けなどに使用します。
真っ直ぐなストレートタイプや、先端が曲がっているツル首タイプなどの他に、先端が細い物や平たい物、丸い物など様々な形状がありますが、一般的には細かなパーツを取り扱う際にはツル首で先端の細い物がよく使用され、デカールやシールを貼る際には傷つけないように先端が丸く平たい物がよく使われています。
『タミヤ 精密ピンセット(ツル首タイプ)』
[http://www.tamiya.com]
ツル首タイプで先端はシャープに尖っているため、入り組んだ部分での作業にも適しています。
指の触れるハンドル部分の板がかなり厚くなっているため掴んだ際にピンセット自体が歪むことが無くしっかりとホールドする事ができ、接合部に行くほど板が薄くなっているため、少ない力で閉じることが可能になっています。
定価:1,512円(税込)
実勢価格:1000円台前半
ヨドバシカメラ商品ページ
『タミヤ デカールピンセット』
[http://www.tamiya.com]
デカールやシールの貼付けに最適化されたピンセットになります。
先端部分が丸く面積も広くなっているため、デカールやシールを傷つけにくく、なおかつしっかりとホールドしてくれます。板の厚みは上記の精密ピンセットと同様で考えられた構造になっていて、素材もステンレスのためサビに強く、水を使うデカール貼りの作業に向いています。
定価:1,728円(税込)
実勢価格:1,300円台
ヨドバシカメラ商品ページ
『タミヤ 精密ピンセット(逆作動・ストレートタイプ)』
[http://www.tamiya.com]
通常のピンセットとは異なり、掴むと広がり、通常時には閉じたままの状態になる逆作動タイプのピンセットになります。
通常は掴む際には絶えず力を掛ける必要がありますが、こちらは閉じたままの状態を維持できるので長時間の作業に向いています。サフや塗装の際にもちょっと摘んで作業ができるので役立ちます。
定価:1,620円(税込)
実勢価格:1,300円前後
ヨドバシカメラ商品ページ
2-4.瞬間接着剤
プラモデルを製作する際には主にプラモデル用の専用接着剤が使われますが、プラスチック以外の金属パーツの取り付ける場合には瞬間接着剤が主に使用されています。
パーツの接着以外にはパテの硬化時間を早めるために混ぜたり、瞬間接着剤自体をパテ代わりに使用する場合もあり、最近ではベビーパウダーと混ぜてパテがわりにする使い方も流行っています。
『タミヤ タミヤ瞬間接着剤(ゼリータイプ)』
[http://www.tamiya.com]
粘土の高いゼリータイプのため、パーツのモールド内に流れ出したりする事もなく、小さなパーツでもしっかりと接着することができます。また、硬化までに若干の余裕があるので貼付け位置の調整なども可能です。
使用する際にはチューブから直にパーツにつけるよりも、貼り付けたマスキングテープの上などに適量出して、爪楊枝や先端の細い物で塗布するのがおすすめです。
定価:388円
実勢価格:270円台
ヨドバシカメラ商品ページ
『Wave 黒い瞬間接着剤(高粘度タイプ)』
[https://www.hobby-wave.com/]
粘度がかなり高いためタレにくく、色が付いているため作業した場所がわかりやすく作業性に優れています。硬化後にデザインナイフなどでサクサクと削ることが出来るため、瞬間接着剤ではありますが、パーツの凹んだ部分や隙間を埋めるのに使用することもできます。
こちらも粘土が高いので、貼り付けたマスキングテープの上などに適量出して、爪楊枝や先の細い物などを利用して塗布するのをおすすめします。
定価:1,296円(税込)
実勢価格:900円台
AMAZON商品ページ
『アルテコ スプレープライマー 瞬間接着剤用硬化促進剤 420mL』
[https://www.yodobashi.com]
こちらは瞬間接着剤ではなく、瞬間接着剤の固まるのを早める促進剤になります。使い方は簡単で瞬間接着剤で接着した部分にスプレーで吹き付けるだけでほぼ瞬間的に硬化させることが可能です。難点としては臭いがかなり独特な為、駄目な方にはだめかも知れません。
定価:2,052円(税込)
実勢価格:1000円台後半
ヨドバシカメラ商品ページ
2-5.他にもこんなものがあると便利です。
上記以外にも日用品の中でプラモデルの製作上に役立ちそうな便利な物をピックアップしてみました。どれも100円ショップでも購入出来るものになります。
『爪楊枝』
シールの貼付けや調整、接着剤の塗布などに使用します。木製のためキズを付けにくいので紙シールの貼付けや微調整に便利です。また瞬間接着剤などを塗るときも爪楊枝を使うと塗布の量を調整しやすくておすすめです。
最近は先端に小さく切った紙やすりを瞬着で貼り付けた爪楊枝ヤスリが話題になっています。
『綿棒』
デカールの貼付けや、塗りすぎた接着剤の処理。スミ入れやウェザリングで余分な塗料を落とす時などにも便利です。特に水転写式のデカールの場合には水分を吸い取りつつ、程よいテンションで押さえつけられるので必需品と言えます。
『歯ブラシ』
金属製ヤスリの掃除や、作業後のパーツの掃除などに便利です。金属製ヤスリを使われる方には無くてはならない道具です。
『目玉クリップ』
パーツ同士の接着時に乾燥するまでの固定などに使用します。金属製の場合にはパーツの当たる部分にマスキングテープ等を貼り付けておくとパーツに傷がつかなくて安心です。
3.組立て後にひと手間かけてワンランクアップ
塗装等は行わずに、箱を開けてそのまま組立てた状態の物を素組といいます。
最近のプラモデル(特にガンプラ)はランナー自体が色分けされていて、素組みの状態でもある程度の色分けがされているので、それはそれでかっこいい物ですが、この章ではそんな素組のプラモデルにひと手間加えることでワンランク上の完成品を目指す方法をご紹介します。
3-1.スミ入れでモールドを強調して精密感をアップ!
スミ入れはプラモデルの表面に刻まれているモールド(溝や段差)部分に塗料を流し込んでモールド部分を強調する技法です。これにより表面のモールドがはっきりと見えるようになり、より精密感がましてきます。
左が素組みの状態、右がスミ入れを行った状態。
色々なメーカーからスミ入れ用のアイテムが発売されていますが、その中からスタッフおすすめのアイテムをご紹介します。
『クレオス ガンダムマーカー スミいれ』
[http://www.mr-hobby.com/]
ガンダムマーカーのスミ入れ用には”極細””ふでペン””流し込み”の3タイプがあり、おすすめは”極細”と”流し込み”の2つになります。
”極細”はペンで線を書いていく感覚でスミ入れを行えるので、初めての人はこれが一番馴染みやすいかと思います。”流し込み”は触れるとそこからインクが流れていき、毛細管現象の要領で細い場所にもインクが染み込んで行くので、”極細”では塗れないような部分でもスミ入れが可能です。
[https://bandai-hobby.net/]
はみ出した部分は同じクレオスから発売されている”消しペン”で消すことができますが、テイッシュや綿棒などで擦っても落ちてくれます。
ガンダムマーカーはペンタイプのため保管や取り扱いも容易で手軽にスミ入れを行えるのでおすすめです。
定価:ガンダムマーカー スミいれ/極細タイプ 216円(税込)
ガンダムマーカー スミいれ ふでぺん 水性 216円(税込)
ガンダムマーカー 流し込みスミ入れペン 216円(税込)
実勢価格:140~160円台
スミいれ/極細タイプ ヨドバシカメラ商品ページ
スミいれ ふでぺん 水性 ヨドバシカメラ商品ページ
流し込みスミ入れペン ヨドバシカメラ商品ページ
『タミヤ スミ入れ塗料』
[http://www.tamiya.com]
従来スミ入れと言うと、エナメル塗料を溶剤で薄めた物を使うのが一般的でしたが、濃度の調整などで経験が必要な部分もあり、敷居が高く感じられる要因でもありました。
このタミヤの製品はスミ入れに最適な濃度にすでに調整されているので、瓶を振って中を混ぜたら、あとはキャップについているハケですぐにスミ入れを行うことが可能。カラーは5色展開(2018/10現在)されており、戦車や飛行機などのスケールモデルを作られる方にはこちらをおすすめします。
拭き取りは従来と同じく、エナメル溶剤をそのまま使用できます。
定価:タミヤメイクアップ材シリーズ スミ入れ塗料 388円(税込)
実勢価格:300円前後
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3-2.トップコートで表面の質感を統一させる。
組み上げた際にパーツによって表面の光沢感や質感が異なる場合があります。そういった時にはクリアーのコート剤を吹くことで質感を整え、統一感を持たせるのがおすすめです。
左が素組、右がつや消しトップコートを吹いた状態になります。少し判りにくいですが、表面の光の反射が抑えられています。
『クレオス トップコート/Mr.スーパークリアー』
一番手軽なのはスプレータイプのコート材になります。クレオスからは大きく2種類が発売されていて、写真右側の水色の缶が”水性”、左側のグレーの缶が”油性”になります。表面のコーティングのキレイさでは”油性”の方が優れていますが、シンナー臭が駄目な方には水性の方がおすすめです。
コート剤には”光沢””半光沢””つや消し”の3種類があります。カーモデルなどの様な表面を艶々ピカピカにしたい時には”光沢”、戦艦や戦車のように表面の艶を無くしたい時には”つや消し”など、自分が目指している完成状態に合わせて使うものを選ばれれば問題はないかと思います。
定価:トップコート(水性スプレー) 540円(税込)
Mr.スーパークリアー(溶剤系スプレー) 756円(税込)
実勢価格:400~550円台
トップコート ヨドバシカメラ商品ページ
Mr.スーパークリアー ヨドバシカメラ商品ページ
3-3.最終目標は自分好みに塗装してみよう!
上記では組立てたプラモデルをワンランクアップさせる2つの方法を紹介しましたが、最終的にはエアブラシや筆などを使っての塗装を目標にしてみるのはいかがでしょうか。
たしかに、塗装を行うためには専用の道具を揃えることや、環境を準備する必要があるように思われがちですが、実際には缶スプレーや専用のマーカーなどを使った手軽な塗装方法などもありますので、比較的容易に挑戦をしてみて頂けます。
塗装をすれば自分の好きな色に塗り分けることができますので、それこそ、オリジナルカラーの作品が完成した時には計り知れない満足度を味わって頂けること間違いなしです。
今後このサイト上でも塗装について詳しく紹介していく予定です。
4.まとめ
今回はプラモデルを製作する上で揃えたほうがいい物や、あると便利な物をまとめてみました。おすすめの商品は実際にスタッフが使用している物や、ネット上で評判の良いものを中心にピックアップしてみましたので、購入の際に参考にしてみて下さい。
自分がはじめてプラモデルを作ったのは小学生の頃で、まさにガンプラブームの真っ只中でした。当時はどんな道具を使えばいいのかわからずに爪切りやハサミ、下手すれば手でパーツをもぎ取ったりしてたのを覚えています。その後、模型屋の店長さんに必要な道具や使い方を教えてもらい今に至るわけですが、あの時に教えてもらえたからこそ、今でもプラモデルを作っているんだろうなと実感するときがあります。
昔と違い、今はネット上にこういった情報はたくさんありますが、それらの情報とともに、この記事を読んで頂いてプラモデル製作への意欲が湧いて頂ければ幸いです。
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