「捨てるのちょっと待って!」価値ある古いトミカ 7つの見分け方

トミカ 日本製 黒箱 青箱

ミニカーの代名詞ともいえるトミカ。トミカはトミー(現:タカラトミー)の販売ししているミニカーです。「トミカ」といえば、きっと一度は耳にしたり手にしたことがあるのではないでしょうか。今回は発売からおよそ半世紀、初期トミカの見分け方、保管方法など価値あるトミカのポイントを分かりやすくお伝えします。

1. 価値ある古いトミカの見分け方

1-1. そのトミカ日本製?

トミカのカタログ・パンフレット 1970 当時のもの

1970年。小スケール(3インチ)ミニカーといえば外国製品が主流の時代に、国産のミニカーをとの想いの中トミカは誕生しました。以来さまざまな車種とバリエーションで、小スケールミニカーでは世界に誇れるコレクション性も高いシリーズとなっています。
近年のデータでは、800車種 5億台を超える生産台数となっています。
トミカは当初日本で生産されていました。最初のトミカが発売されてから40数年、当初は今ほどコレクション目的として厳重に保管されるトミカは少なく、子供達のミニカーとして遊び尽くされいるものが圧倒的に多かったでしょう。そういった背景もあって今となっては、日本製の初期トミカほど綺麗な状態で残されているものは、貴重な存在となっています。

発売初期のトミカたち

そういった背景もあり現在、日本製トミカは貴重でコレクターの間では高値で売買されている車種も多いです。好調なトミカの販売で中国への生産移管がはじまった1994年以降、長らく中国製トミカにそして現在はベトナムでの生産となっています。日本製以外にも希少価値のトミカは存在します。それはまた別コラムでご紹介することとしましょう。

1-2. 日本製トミカの箱の色は黒・青・赤

日本製トミカのスタンダード製品には、
・初期国産車シリーズの通称:黒箱
・外国車シリーズの通称:青箱
・上記両シリーズ統合後の通称:赤箱
の3種類があります。それぞれを詳しく見てみましょう。

黒箱トミカ 日本製

・1970年発売の国産車シリーズの黒箱
1970年から発売開始した初期トミカ。パッケージ正面が黒い背景を基調にしたものであるため通称黒箱と呼ばれています。箱の側面は黄色。正面と裏面は同一デザインで、側面には線画のイラストや実車のスペックを記載しています。

青箱トミカ 日本製

・1976年 外国車シリーズの青箱
トミカの青箱とは、1976年から発売を開始した外国車シリーズの通称です。
パッケージ正面は白を基調に各車種のイラスト、実車生産国の国旗をあしらっています。
箱の側面は青で各車の白黒のイラスト入り。
車種No.は 「F」で始まり国産車シリーズと見分けが付くようになっています。
車種展開には、当時のスーパーカーブームの影響も受けカウンタックやミウラ、フェラーリ512BBなどもラインナップされています。

日本製 赤箱 トミカ

・現在と同じパッケージの赤箱トミカ日本製
現在発売されているトミカと同じ白ベースに赤帯のパッケージです。
カタカナの「トミカ」のすぐ下に「日本製」の文字が入っていれば日本製赤箱トミカです。

ですが、「日本製」表記が無くても日本製の場合もあるんです。ちょっと紛らわしいですね。
そういったこともありますので、次の日本製と中国製の違いの見分け方も合わせて確認して見てください。

1-3. 日本製と中国製の違いは?

今回ご紹介している赤箱の日本製トミカのパッケージは現行の中国製・ベトナム製とほぼ同じで、
こちらも紛らわしいのですが、下記の写真のように必ず見分けが付くようになっています。

トミカ 日本製と中国製の箱の違い 表

日本製のパッケージ表面には、カタカナの「トミカ」の下に「日本製」の記載があります。

トミカ 日本製と中国製の箱の違い 裏

パッケージ裏面のバーコード近くには、「MADE IN JAPAN」や「MADE IN CHINA」の表記があり日本製・中国製などを見分けることが出来ます。

トミカの日本製でオリジナルの箱が残っている事はそれ自体が貴重になります、是非大切に保管しておきましょう。
そして箱なしトミカの場合は、次の項を確認して日本製かどうかチェックしましょう。

1-4. 箱が無ければ、車体を見よう

トミカ

箱が無い場合は、車体の裏面の刻印で見分ける事が出来ます。
まず「tomica」の大き目のブランド文字を確認、そして「MADE IN JAPAN」の刻印を確認出来れば、それは日本製トミカです。
その他に車体裏の刻印は次のようになっています。車種No.、車種名、生産年を確認出来ます。
車種No.がFで始まる場合は青箱の外国車シリーズです。車種によっては部品の共通化やナンバー移行のため複数の番号が併記されていることもあります。

トミカ 車体裏 刻印 日本製
トミカ 車体裏 刻印 Made in JAPAN
トミカ 車体裏 刻印 中国製
トミカ 車体裏 刻印 Made in China

1-5. ホンコントミカって?

古く価値あるトミカとして日本製である事は一つの条件となりますが、レアなケースもあります。もし「MADE IN HONGKONG」刻印のトミカであれば、それはとても貴重なトミカになります。

ホンコントミカ セドリック

トミカは爆発的な人気に合わせ、生産増などのため 1971年から次の6車種を香港での生産に移管した時期があります。

・日産セドリック 4ドアセダン 230型
・E20系スプリンター クーペ前期型
・カペラロータリークーペ
・ギャランGTO
・ダットサン1200トラック
・ホンダNIII360

しかしその生産は品質の問題等を理由に短期間で終了してしまいました。
結果として生産台数が少なく当時のままの綺麗なコンディションの物ほどコレクションアイテムとしても、高額で売買されることとなっています。

ホンコントミカ  ハンドルが大きい

ホンコントミカ 車体裏 HONG KONGの刻印

1-6. 更に超重要!「ボディカラー」と「ホイール」

トミカ No31 スバル サンバー バリエーション

トミカをコレクションの目で見ると避けては通れない超重要ポイントがボディーカラーとホイールのバリエーションです。
車種によってボディカラー・内装色、ホイール(タイヤ)の組合せが数種類のものから数十種類に及ぶものまで様々す。特にホイールは特徴的で、なかでも珍重されているのは1970年の発売から1年ほど採用されていた「1A」と呼ばれるホイールとなります。
またその後に登場した、1E・1Hホイールなどの旧ホイールと呼ばれるものも、貴重なトミカに分類されてます。

トミカ ホンコン 1B ホイール

レアなホンコントミカは「1Bホイール」と呼ばれるホイールを履いています。
細かな違いも含めると、現在までのトミカでは数十種類のホイール(タイヤ)の種類があります。

ボディカラーについてもスタンダード品からギフトセットなども含めると、全てを記憶に留めておくのは難しいくらいに種類があります。
下記にご紹介する書籍などを熟読されると更に知識が深まると思います。

トミカ ボディカラーのバリエーション
ミニカー大百科 トミカコレクションの全て より

1-7. トミカ各車の番号のヒミツ

トミカの番号ってどうなっているかご存知でしたか?
特注品などを除くスタンダードなトミカは現在800以上の車種、更に毎月の新車が発売されています。その番号の割り振りは新車発売時には以前の車種は廃盤となる、入替え制となっています。
これは発売当初から取られていた方式で、当時のカタログなどでも「絶版車」のコーナーがあり「ここにあげるトミカはもうつくっていません大切にもっていましょう。」と紹介していました。割り振られている番号は初期の120番体制、のちに140番体制となっています。
初期トミカでも同じ番号で違う車種がありますので番号だけで見分ける場合は注意が必要になります。

2.価値を下げない保管方法

トミカを楽しもう

お持ちのトミカの価値がある物、もしくはそうでない物だった場合でも
大切に保管することをおススメします。
保管方法としてはまずは車体・箱なしの場合、傷を付け無いよう
他のミニカーとガチャガチャと玩具箱に入れるのはやめましょう。

トミカの保管方法

柔らかい布などで一度綺麗に拭いてから、1台づつビニール袋に入れて保管しましょう。
箱がある場合は、ビニール袋のまま箱にしまって、お菓子の箱などに整理していきましょう。

もしトミカを見えるようにディスプレイしながら保管する場合は、専用のプラスチックソフトケースに
外箱と車体を重ねて入れ、そのままショウケースやディスプレイラックに並べて飾る事が出来ます。

トミカ ソフトケース 収納方法

お気に入りのトミカが何時でも見える状態で飾っておけるのは楽しいのですが蛍光灯や紫外線の影響を
受けやすい状態となります。パッケージ印刷の退色、ボディカラーの変色など心配な方にはUVカット仕様の
ソフトケースで変化を少なくすることが出来ます。

3. レア・貴重とされているトミカ10選

  • 黒箱/日本製 No.1 ブルーバード SSS クーペ 緑 1A
  • 黒箱/日本製 No.3 クラウン スーパーデラックス 薄青 1A
  • 黒箱/日本製 No.5 トヨタ 2000GT 1A
  • 黒箱/日本製 No.21 スカイライン 2000GT 紫 1A
  • 黒箱/日本製 No.39 スズキキャリ家畜運搬車
  • 黒箱/日本製 No.28 クラウン タクシー 日本交通
  • 黒箱/日本製 No.31 トヨタ EX-7 蛍光オレンジ
  • 黒箱/香港製 No.30 三菱ギャラン GTO
  • 青箱/日本製 No.F29 VWマイクロバス アリコジャパン
  • 青箱/日本製 No.F1 ウィネバゴ モーターホーム

今回の選んだ10台は、ほんの一例です。ボディカラーやホイール違いのレアなトミカはたくさんあります。
トミカの世界は奥深く、なかなか底が見えません。ここまで読んで頂いてもっとトミカのことを知りたくなりませんか。
もっともっとトミカの世界にドップリと浸かって頂くための1冊をご紹介します。

トミカをコレクション・楽しむ時に、是非おススメしたい書籍。
「ミニカー大全 トミカコレクションのすべて」

ミニカー大百科 トミカコレクションのすべて

内容は黒箱、青箱トミカ、ギフトセット等を網羅的に紹介していて、ボディカラーやホイール違いなど
バリエーション写真を掲載。それぞれの違いを分かりやすく掲載しています。
また、後半の資料では、各トミカ番号ごとに仕様を表でまとめていて非常に分かりやすく、
手元にあるトミカをすぐに調べる事が出来ます。

まとめ

古いトミカの価値を見分けるポイントの一つとして、まず日本製であることを確認しましょう。
そしてオリジナルの箱が残っている事も大きなポイントになります。更にホイールの種類やボディカラーなどの組合せで、
その価値が大きくアップする事もあります。
お持ちのトミカが超貴重な激レアなトミカでなかったとしても、現状を維持しながら大切に保管・コレクションされる事をオススメします。
また、これ以上のコレクションは望まなかったり、綺麗な状態の内に今トミカを探しているコレクターの方にお譲りしたいなど、
売却をご検討される時には、まずはトミカ・ミニカー専門の買取りをしているお店にお見積りを依頼されることをおススメします。

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